凪の箱庭

不妊治療をやめたユルいオタクの雑記ブログ

アルキメデスの大戦

いつか観よう~と思ってずっとリストに入れたままだったのを、先月やっと観たんですが、今めっちゃ布教したい映画。

舞台は第二次世界大戦直前の日本。
戦艦を作るか空母を作るかで意見が割れてる海軍で、議決のキーとなる建造予算をやたら低く見積もってそうな戦艦派を廃案にするため、空母派が数学の天才を雇って短期間で戦艦の正しい建造予算を算出させようっていう話なんですけど。

空母派の言い分としては、立派な戦艦があったら国民のテンションが上がっちゃって戦争が始まってしまう。
そもそも戦艦は図体ばかりデカくて大砲も当たらないし効率が悪い。
時代は航空戦なので、備えるなら空母が適している。

戦争を止めるためにも戦艦作っちゃダメだって言ってるんですよ。

また映画冒頭で、航空機の攻撃で巨大戦艦が沈む描写があるので、めっちゃ説得力ある。

でも映画観てる間に、
戦争ダメ!絶対!!
どっちか作るなら空母!
    ↓
戦艦…作りましょう…!!

って気持ちになっちゃうんだ。
この、情緒があっちこっち弄ばれる感覚を経験してもらいたいw

フィクションなんだけど、こうだったら良いなって思うくらいかっこ良かった。


2回目観たときに気付いたけど、最終決定会議で不利になったり廃案にされそうなとき、みんな急に知らん顔したりタバコ吸い始めたり、めっちゃ往生際が悪い。

きちんと負けを認めることが出来たのは平山中将だけなんよ。
あ~こういう事か…って思った。

序盤すごい老害くさかった平山中将が最終的にかっこ良すぎるし、映画の前半は基本調べて計算するのがメインなんだけど、構図や構成が巧くて飽きないのも好き。


戦争映画によくある、充分反省しているのに更に説教食らった気分にもならないし、護国の神を見たような気持ちになったので、今更だけどすごく推してる映画です。

アマプラ見放題なので!ぜひ!