凪の箱庭

不妊治療をやめたユルいオタクの雑記ブログ

黒い皮膚 白い仮面

Eテレの100分de名著が好きで録画して見てます。
元々、伊集院光が好きなので見始めた。

知ってるけど読んだことない、ハードルの高い本や、そもそも存在も知らなかった本を1回25分4回で分かりやすく解説してくれて面白い。

今月はフランツ・ファノンの『黒い皮膚 白い仮面 』。
タイトル的にブラックライブズマターを受けての人種差別を扱った内容だろうなって想像してたんだけど、ちょっと思ってたんと違いました。

著者は黒人男性で、元々フランスの植民地だった島で、フランス人として育った人。
子供時代はフランスの白人の価値観で育つので、進学のため島の外に出て初めて、いわゆる黒人としての差別を受けて自分が何者か分からなくなった、その衝撃と心情を綴って、問題提起していく。
雑に説明するとそんな感じ。

番組では人物の背景と絡めて時系列で解説してくれるので、凄く分かりやすく興味深く見られて、当初の予想の20倍くらい面白かったです。

あと内容が分かってから改めてタイトル見ると秀逸だなー!って思う。


ところでこれ見てて思い出したんだけど、先日病院の待合で座ってたら、近くで話してた年配の女性二人組の会話が耳に入って、

◆最近、家の近くのバス停に朝から変な人が集まっていて気持ち悪い。
◆どうも近所に工場か学校ができたらしくて、中国人か何か知らんけど集まってて怖い。

という内容だったんですね。
何かもう、ビックリですよ。
通学や通勤のためにバス停でバス待ってるだけの人を、外国人だからって変な人が集まってて怖いとか言っちゃうアンタが怖いよ…。

なんか申し訳ない気持ちになって、凹んじゃった。
こんな恥ずかしい日本人は少数派だと思いたいわ。


番組内で伊集院の言ってた、考え続けることが大事っていうの印象に残った。
考えるのをやめたら差異が分断になってしまうし、結論を出してしまったら偏見が始まるって。